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調布市議会が「(仮称)調布市議会の個人情報の保護に関する条例(案)の概要について」のパブリック・コメントを11月1日まで実施していたので、意見を書いて提出しました。

・「(仮称)調布市議会の個人情報の保護に関する条例(案)の概要について」へのご意見をお寄せください

1.「(仮称)調布市議会の個人情報の保護に関する条例(案)の概要について」「2 主な制定内容」「(2) 定義」
(1)死者の個人情報について
調布市個人情報保護条例の「個人情報」の定義をみると「死者の個人情報」を含むのか否か不明であるが、もし調布市または調布市議会のこれまでの実務取扱いで、個人情報に死者の個人情報も含めて保護していたのであれば、地方自治・団体自治の観点から(憲法92条、94条)、新しい条例においても死者の個人情報を含めて保護するように個人情報を定義すべきではないか。

(2)条例要配慮個人情報について
これまでの調布市議会または調布市の実務取扱いとして、センシティブ情報(機微情報)に、個人情報保護法の定める要配慮個人情報に含まれない情報をも保護の対象にしてきたのであれば、それを今後も条例要配慮個人情報と定義し保護すべきではないか。(例えば本籍地、金融資産情報、図書館の貸出履歴、性的指向、労働組合の加入の有無など。)

2.同「(7) 調布市個人情報保護審査会への諮問」について
調布市議会または調布市が調布市個人情報保護審査会への諮問制度を存置することに賛成です。

3.匿名加工情報・仮名加工情報について
仮名加工情報は原則として第三者提供が禁止されているため(個人情報保護法41条6項)、仮名加工情報を調布市議会が第三者提供を受けることはあり得ないと思われ、仮名加工情報に関する規定は不要ではないでしょうか。

また、少し前までパブリック・コメントを実施中であった調布市個人情報保護条例案は匿名加工情報の規定の設置を見送るとしていたこととのバランスを取るためにも、調布市議会の条例も匿名加工情報の規定は不要とすべきではないでしょうか。

地方自治・団体自治(憲法92条、94条)の観点から、調布市議会および調布市が国の「個人情報の利活用」という政策に安易に迎合する必要はないと考えます。「個人の権利利益の保護」と「個人の人格尊重」をこそ重視すべきであると考えます(個人情報保護法1条、3条、憲法13条)。

4.その他
2021年11月に発覚した調布市つつじが丘のNEXCO東日本による陥没事故の被害者住民の情報公開請求に係る個人情報の調布市による漏洩事件を踏まえ、このような個人情報の重大インシデント発生時に、調布市議会または調布市個人情報保護審査会に調布市への報告徴求や立入検査、助言・指導・処分などを行うための根拠条文を新しい条例に設けるべきではないでしょうか。

■参考文献
・斎藤裕「令和3年改正個人情報保護法と個人情報保護条例の効力」『判例時報』2510号97頁
・冨安泰一郎『一問一答令和3年改正個人情報保護法』61頁

■関連する記事
・「調布市個人情報保護法施行条例(案)の概要」のパブコメに意見を送ってみた
・東京都の「令和5年度以降の東京都における個人情報保護制度に関する条例整備の考え方について(意見募集)」にパブコメ意見を書いてみた



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