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10月1日からLINEとヤフーが統合して一つの会社としてのLINEヤフーになるため、新会社のプライバシーポリシー等がネット上で公表されています。

・ヤフー株式会社とLINE株式会社のプライバシーポリシー統合のご案内|ヤフー
・LINEヤフープライバシーポリシー(案)

そこでこの新しいプライバシーポリシー(案)などをざっと読んでみたのですが、一番気になるのは、LINEヤフーの保有する個人データの保管場所でした。

つまり、2022年3月の朝日新聞による、LINEが日本のユーザーの個人情報を中国や韓国などで保管するなど不適切に取扱っているとのスクープ報道によりLINE社は炎上しました。国・自治体は一旦LINEを利用したサービスを停止するなどの事態に発展し、個人情報保護委員会と総務省はLINE社に対して行政指導を実施しました。このような事態を受けてLINE社は謝罪の記者会見を行い、「韓国にある日本ユーザーの個人情報はすみやかに日本のデータセンターに移転し保管する」趣旨の発表を行ったはずです。(また、この事件を受けて国は経済安全保障に関する政策を実施するようになりました。)

(関連する記事)
・LINEの個人情報・通信の秘密の中国・韓国への漏洩事故を個人情報保護法・電気通信事業法から考えた

ところが、今回公表されたLINEヤフープライバシーポリシー(案)の「6.b.パーソナルデータの保管場所」によると、なぜか「当社は日本のお客様のパーソナルデータを日本、アメリカおよび韓国のデータセンターで保管しています。」と説明されています。これは2022年の同社の謝罪の記者会見の公約と矛盾するのではないでしょうか?

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(LINEヤフープライバシーポリシー(案)より)

X(Twitter)上などネット上をみているとLINEやヤフーの関係者と思われる方々が統合のお祭りムードに包まれていますが、日本ユーザーの個人情報保護もしっかりと実施していただきたいと思います。これは経済安全保障にかかわる問題でもあります。(アメリカ、韓国に保管されている個人データはLINEではなくヤフーに係る個人データであるかもしれませんが、いずれにしてもLINEヤフーは日本ユーザーに説明を行うべきだと思われます。)

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